派遣社員が受けられる福利厚生とは?人材派遣会社による違いも解説
派遣社員のデメリットとして、福利厚生の手薄さを思い浮かべる方は多いかもしれません。しかし、法整備の進んだ現在では派遣社員が受けられる福利厚生は以前よりも多くなっています。選択する人材派遣会社によっては正社員とほぼ同じ内容の企業も増えているのです。今回はそんな、派遣社員が受けられる福利厚生について解説させていただきます。
派遣社員が受けられる基本的な福利厚生
かつて福利厚生といえば、正社員のためのものというイメージがあったと思います。しかし、労働者派遣法の改正など近年の法整備により、福利厚生は派遣社員でも受けられるもの・充実を求められるものになりました。ここではまず、条件を満たすことで派遣社員が受けられる基本的な福利厚生からご紹介させていただきます。
1つ目は社会保険です。福利厚生の中でも重要度が高く、加入を望む方も多いと思います。条件は細かく指定されているものの、基本的にはフルタイムで週5日働いていれば多くの事業所で加入することが可能となっています。
2つ目は有給休暇です。雇用から6か月の時点での欠勤が2割未満であれば取得することが可能で、その後は1年ごとに付与されていきます。正社員でも取りにくいと主張する方の多い制度ですが、原則としては派遣社員だけでなくアルバイトやパートタイマーの方でも利用することが可能で、その目的には勿論制限がありません。勇気を持って利用していきましょう。
3つ目は健康診断です。こちらも法律で定められており、基準を満たせば無料で各種の検査をしてもらうことが出来ます。基準は明確には決められていませんが、就業期間の長さによって判断・実施される会社が多いです。
4つ目は産前産後休暇です。雇用形態に関わらず適用される権利ですが、産前休暇は申請が必要ですので早めに準備をしておきましょう。また、育休も条件を満たせば取得することが出来ます。「正社員でもないのに申請しにくい…」と感じる方も多いかもしれませんが、近年では慢性的な人手不足から仕事に復帰してもらうことを重視する会社が増えています。「育児が一旦落ち着いたらまた働きたい」と考えている方にとって利用しない手はありませんので、是非活用しましょう。
登録した派遣会社によっては受けられる福利厚生
前述した基本的な福利厚生の他にも、登録した派遣会社によって受けられる福利厚生も存在します。派遣会社ごとにどんなものを制度として用意しているかは異なりますが、ここではよくある福利厚生の例をみていきましょう。
代表的な福利厚生として挙げられるのが、スキルアップや資格取得に対する支援です。必要経費の補助や一時金などの手当の他、セミナーや講座を無料で提供している会社も多くあります。専門的なスキルを高めることが出来れば時給の高い派遣先を紹介してもらうことも容易になりますので、長く働いていく上でも嬉しいポイントです。
また、プライベートの充実や満足度の向上に繋げることを目的とし、レジャーや旅行の際に使える割引優待制度を持っている派遣会社も多いです。中には観劇や、日常的に利用するフィットネスクラブでの割引サービスを提供する派遣会社もあるため、心身ともに健康に働きたいという希望を叶えることも出来るでしょう。
その他、収入に含まれることの多い交通費を別途支給してくれる会社や、社員食堂を開放している会社もあります。変わったところでいえば、ベビーシッターの割引や病児保育サービスなどを設けている企業もあり、育児と仕事の両立を目指す女性から支持を受けています。
人材派遣会社を選ぶときは、福利厚生にも注目するのがおすすめ
前段でご紹介したような基本的な福利厚生以外のものは、人材派遣会社によって受けられるものが異なります。そのため、登録する派遣会社を選ぶときには福利厚生にも注目するのがおすすめです。受けられる福利厚生・取得しやすい福利厚生をあらかじめ知っておくことによって、理想とする働き方やライフスタイルにより近づくことが出来るでしょう。
特にこれから家庭を持つ・子どもを持つ予定のある女性にとっては、保育系の福利厚生がありがたく感じられるでしょう。これらの導入状況は会社ごとに様々です。求人数や面談のスタイルなど派遣会社を選ぶ際に重視する点はその人によって変わるでしょうが、近年派遣社員にとってもしっかりしてきている福利厚生も見逃すことは出来ません。そのため、福利厚生も検討のポイントにしてみてください。
基本的なものはもちろん、特徴的なものまで、派遣社員が受けられる福利厚生はたくさんあります。また、近年の働き方の多様性から、これからどんどん充実していくことも考えられます。今から人材派遣会社に登録する方や、今の派遣会社とは合わないかもと考えている方は是非、福利厚生も重視して派遣会社選びをしてみてください。じっくりと比較検討すれば、よりよい働き方やライフスタイルに繋がっていくはずです。